「ともすると、失敗するかもしれない」などのように使う「ともすると」という表現ですが、何をするのでしょうか。
「ともすると○○だ」は「○○になりがちだ」「場合によっては○○」といった意味を表します。
なぜこの意味になるのかは、文法からひも解くことができます。
「ともすると」は「と」、「も」、「すると」に分解することができます。
最初の「と」は「そのように」という意味の古語です。現代語では「とやかく」の「と」などに残っています。
次の「も」は係助詞と呼ばれるもので、前の「と」を強調したものだと思われます。
最後の「すると」は、前の事柄を受けて次に起こることを言いたいときに使う表現です。ここでは「仮定」や「条件」の意味で使われているようです。
ここから「ともすると」は、「そうであるとすれば」(仮定)、「そうであるときは」(条件)といった意味合いになるため、前述の意味を示す表現になります。