「あの政治家は海千山千だ」などのように使う「海千山千」という表現ですが、いったいどういう意味でしょうか。
「海千山千」は、「(長年の経験から)物事の裏表を知っていて、ずる賢いこと」を指します。
もとは「海に千年、山に千年住んだ蛇は竜になる」という伝説にあるそうで、それだけ長く生きた蛇は世界の表も裏も知っているということから、この意味になったようです。
竜になるという伝説から、良い意味のようにも思えるかもしれませんが、ネガティブな意味合いがある言葉ですので、褒め言葉としては使えません。
日本にはほかに「海のものとも、山のものともつかない」など、海と山をセットにして言う言葉がいくつもあります。
これらは日本人が昔から海、山といった自然と関わりながら生活してきた名残だと考えられているそうです。言葉から、昔のことを紐解くこともできるのですね。