「~を承(うけたまわ)りました」「~を受(う)け賜(たまわ)りました」。
どちらも同じ音の言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「承る」は「聞く、受ける」の謙譲語です。
一方の「受け賜る」は、「受ける」+「賜る」からできている言葉で、何かをもらうときに使います。
もともと「受け賜る」は、古語の「受く」(受ける)と「賜る」をくっつけた言葉で、天皇などの高位の人から物品をもらう際に使っていたようです。
その後、命令される(命令をいただく)という意味にも使われるようになります。
さらに意味が拡大して、「聞く」「(依頼などを)受ける」という意味でも使うようになると、「承知」などで使われていた「承」を使って「承る」(うけたまわる)とも書くようになったようです。
現在では、「目上の人から物をもらう」という場合で「受け賜る」を使い、その他の意味では「承る」を使うのが一般的だそうなので、「物をもらうかどうか」で使い分けると良いでしょう。