人のことを「やっこさん」というけど、どういう意味?

時代劇などで「やっこさん、今日はどうした?」のように、人のことを指して使われることのある「やっこさん」という呼び方ですが、どういう意味でしょうか。

「やっこさん」は漢字では「奴さん」と書き、同じくらいの立場の人や自分よりも身分の低い人を軽んじて、あるいは親しみを込めて呼ぶときの呼び方です。

元々は「家つ子」(やつこ)で、身分の高い人に使われる低身分の人のことを意味していたそうです。

日本書紀などの日本で最も古い時代の書物から「やつこ」「やつご」というかたちですが、「やっこさん」と同じ使われ方がされており、呼び方としても古代から使われていたようです。

この「やつこ」が「やっこ」になり、人の呼び方としてもそのまま使われたと考えられています。

ちなみに豆腐料理の「冷奴」も、武家の身分の低い人(やっこ)が着ていた半纏(はんてん・着物の上着)の四角いマークが由来だという説があるそうです。