「たやすい」の漢字は、なぜ「容易い」なの?

「たやすい」を漢字で書くと「容易い」になります。

しかし、「容易い」を「容」と「易い」に分解しても、「容」に「た」という読み方はありません。にも関わらず、「たやすい」と読みます。なぜでしょうか。

このような特殊な読み方は「熟字訓」と呼ばれるそうです。

これは、漢字の意味を活かしながら漢字本来の音は無視して、熟語に特殊な読み方をさせるものです。「七夕(たなばた)」などが熟字訓の代表例になります。

「容易い」は、「容易(ようい)」と同じで「簡単である」という意味です。

したがって、「たやすい」に漢字を当てるときに、意味が同じ「容易」を使ったため、不思議な読み方になってしまったのだと考えられます。

ちなみに、似たものに「当て字」がありますが、こちらは熟字訓とは逆に、音を活かして意味は無視したもののようです。よく使うものでは、「出来る」や「多分」があるそうです。