「平然としている、素知らぬふりをしている」という意味の「しれっと」ですが、この「しれっ」とは何のことなのでしょうか。
漢字をあてているものでは「痴れっと」が多いようです。
この場合、「しれっ」は「愚かになる」などの意味を持つ古語「痴る」(しる)の変化だと思われます。ただ、単なる当て字の可能性もあります。「白れっと」と書かれているものもあるためです。
また、もとは旧海軍の俗語という説もあるようです。
この説をとれば旧海軍は薩摩閥が中心になってつくったことから、「しれっと」を九州地方の方言だったと考えることもできます。現に博多弁、長崎弁、大分弁として紹介されていることがあります。
軍は文化などを全国に広める役割も果たしたので、その過程で「しれっと」も全国に広がり、共通語になったのかもしれません。
結局答えはよく分からないという結論なんですが、ここでしれっと終わりたいと思います。