「風上にも置けない」って、何で「風上」がだめなの?

「武士の風上にも置けないやつだ」のように使われる「風上にも置けない」ですが、なぜ風上がだめなのでしょうか。

「風上にも置けない」は、卑怯な人を非難するときに使う言葉です。

風上がだめな理由は、風上に臭いものを置くと風下が臭くなってしまうからという解釈が一般的で、辞書でもこの説明が多いようです。

しかし、それなら匂いの被害が出ないはずの「風下にも置けない」と言ったほうがより強い非難になるとも考えられます。

なぜ、だめなのが「風上」なのでしょうか。

この理由ははっきりしませんが、「風上」には「模範になる人」、「風下」には「他人の命令や流儀に従う立場」という意味があるそうです。

この意味で「風下にも置けない」としても卑怯なことへの非難にはなりませんが、「風上にも置けない」は「絶対模範にはできない」となり、非難になります。

ここから、「風下にも置けない」とは言わず、「風上にも置けない」と言うのかもしれません。