動きなどがなめらかではないことを「ぎこちない」と言いますが、何がないのでしょうか。
「ぎこちない」の語源は、古語と漢語が合わさったものと言われているそうです。
もとになった古語は「骨なし」(こちなし)です。
骨がごつごつしていて柔軟さがないことから、「無作法」や「ぶしつけ」といった意味を持ちます。ちなみに、この「なし」は意味を強めて形容詞化する役割のもので「無い」という意味ではありません。「ぎこちない」でも同様です。
漢語のほうは「気骨」(きこつ)だと考えられています。
「気骨」は強い信念を持つ性質のことです。もうひとつ、堅苦しいという意味の「詰屈」(きっくつ)が変化したという説もあります。
この二つが合わさって「ぎこつなし」となり、「ぎこちない」に変化したようです。意味は柔軟さが無く、頑固だと人間関係などがぎくしゃくしてしまうことから出てきたのではないかと言われています。