「へりくだる」ってどこにくだるの?

相手を敬うため自分の言動を控えめにすることを「へりくだる」と言います。

この言葉の語源ははっきりしませんが、古語の「謙る」(へる。「へりくだる」とも)に由来のカギがあると思われます。

「謙遜」(けんそん)の「謙」なので、意味は「へりくだる」なのですが、この言葉は「減る」と語源が同じだそうです。

「減る」というのは、マイナス方向を意味します。これと語源が同じなので、「謙る」も立場をあえて下げることを意味していると考えられます。

また、「下る」も単体で謙遜の意味を持ちます。例えば「一歩下がってついていく」や「下座」(しもざ)と言ったりしますね。

ここから、「謙遜して、自分から下る」ので「へりくだる」と言うようになったのではないかと推測できます。

また、畳の部屋などでは「縁」(へり)から下ることで謙遜を示すからという説もあるようです。

したがって、場所ではなくて、身分を下っていると言えるのではないでしょうか。