「どうして怒られたのか、腑に落ちない」というようなときに使う「腑(ふ)に落ちない」ですが、いったいどこに落ちないのでしょうか。
「腑に落ちない」は「納得がいかない」という意味の慣用句です。
落ちない場所として使われている「腑」は「内臓、はらわた」を示す言葉です。この「腑」は内臓全体を意味する「五臓六腑」(ごぞうろっぷ)などのかたちでも使われています。
なぜ、「内臓に落ちない」で「納得がいかない」になるのかですが、この「腑」は内臓から派生して、「外からは見えない内側にある物」というところから「心」という意味も持つようになったそうです。
このため、「心に落ちてこない」→「納得がいかない」という意味で使われているようです。
なお、納得がいくことを「腑に落ちる」とも言います。間違った日本語だという考えもあるようですが、辞書によっては掲載されているので、間違いとは言えないようです。