垂乳根

垂乳根

和歌における枕詞(まくらことば)で「母」もしくは「親」に続きます。ここから単体でも「母、父、親」という意味も持っているようです。


たらちね

例えば、長塚節(ながつかたかし)という歌人の「たらちねの 母がつりたる青蚊帳(あおがや)を すがしといねつ たるみたれども」という歌などがあります。

意味は「老いた母親が頑張ってつってくれた新しい蚊帳(かや。蚊侵入防止のための網)はたるんでいたけれど、その中で私は母のやさしさを感じながらすがすがしく眠った」というようなものです。

枕詞というのは、このように単独では使われずに特定の言葉とセットで用いられる和歌の文句を指します。

有名なところでは、アニメ、実写映画にもなった漫画「ちはやふる」のタイトルの由来である「ちはやぶる(荒々しく勢いのある様)」があります。これは「神」や「宇治」などの言葉とセットで使われるそうです。