「彷彿」というのは「何かをありありとみること」を指す言葉です。これが文章で使われると「彷彿とする」と「彷彿する」という二種類で出てきます。
これらは意味としてはほぼ同じなのですが大きく二つの用法で使い分けがあるそうです。
1.「あるものがありありと別のものをみせる」という意味
この場合は「彷彿する」のみを使います。例えば、「AはBを彷彿する」で「AはBのようにみえる」という意味になります。
2.「ありありと何かがみえる」(使役なら「何かをみせる」)という意味
※「使役」・・・ある行為を他(他人)に行わせること
この場合は「彷彿する(させる)」、「彷彿とする(させる)」の両方を使うことができます。例えば、「Bが彷彿(と)する」/「Bを彷彿(と)させる」なら、Bが目の前に現れるというような意味になります。
なお、1の場合と2の使役時は意味もかたちも似ていますが、文法的には異なっているそうです(1は他動詞、2は自動詞の使役)。