両方とも、就職活動などで優秀な人を早くに獲得してしまう際に使う言葉です。しかし、実は使い分けは存在しません。
というのも、上記の意味で「青田刈り」を使うのは本来誤りだからです。
「青田買い」は、「まだお米がなっていない田んぼの収穫量を見越して先にその田んぼのお米を買う」という取引からきているそうで、優秀な人材を早くに獲得することと意味が一致します。
これに対して、「青田刈り」は戦国時代の戦法で、「攻め落とす国の田んぼをまだ稲が青い状態で刈ってしまい敵国を食糧不足に追い込むもの」だったという説が有力です。このため人材確保とは意味が直接つながりません。
ところが、「青田買い」と「青田刈り」は音が似ていたので意味が混同されてしまい、「青田刈り」でも「青田買い」と同じ意味で使う場合が出てきてしまったそうです。
従って、優秀な人材の早期獲得という意味では、「青田買い」を使うとよいのではないでしょうか。